病院勤務時代の”寝姿”・”座り姿”に対する思い
理学療法士として病院に勤務していたとき、毎日リハビリをさせていただいていた患者さんより
「寝ているときに、痛くて目が覚める」
「朝、目覚めると身体(腰・股関節・肩など)が痛い」
「 座っていると痛くなって、食事をとっている時間がつらい」
などという声が多数聞かれました。リハビリによって痛みが緩和した方も、長時間の寝姿や座り姿の後に、痛みが再び出現していることが多いのです。
もしかすると、寝姿、座り姿で身体を悪くしているのではないか???
それが最初の疑問でした。
有志と共に、
痛みの起きにくい肢位
より快適な肢位
について勉強を始め、以下のことを確信しました。
「敷布団と掛布団、そして枕さえあれば、ラクに寝ている」は、大きな間違い
知らず知らずの間に無理な姿勢になってしまっている
寝姿勢・座り姿勢を安楽にすることは、
”良い睡眠”につながる
無理なく(痛みなく)動く基盤になる
潤沢な道具がありませんでしたので、私たちが使えるものは、大小のタオルとクッション(柔らかい枕)だけ。
それでもあるものを使って患者さんに姿勢調整を行うと、実際に驚くような効果がみられました。
特に効果があった例をご紹介します。
Aさんの場合
10年以上前からがんを患い、数えきれないほどの手術を行ってきているAさん、
5年以上前から腰痛のため、上向きで寝たことが無いとおっしゃっていました。
腰が反り返ってしまわないように脚の下に枕を3つほど重ねることにしました。
ご本人ももちろんそのようなことは初めてでしたので、横向きから仰向けになっていただくのに、20分以上かけてゆっくりゆっくり寝姿勢を変化し、もし腰が痛くなったら、すぐに横向きになっていただくように、ご家族様にもお願いしました。
次の日、病室に行ってみると、前日のように枕を3つ重ねた状態で
「昨日は5年ぶりにラクに良く寝られました」と笑顔。
次の日から、起き上がり、歩行練習の積極的なリハビリが始まりました。
Bさんの場合
病室で「痛いよ、痛いよ」という声が聞こえました。股関節の骨折手術後で、横向きに寝ていらっしゃるの高齢の方でした。そばにいた看護師さんに聞くと、前日の夜からずっと痛みを訴えていらっしゃるとのこと。
横向きの角度を緩やかにし、両脚の間にクッションを挟んだところ、
一瞬で患者さんは”す~”と寝息をたて始めました。
実際には、なかなか浸透されにくい寝姿勢・座り姿勢調整
クッションとタオルがあれば、誰にでも簡単にできる
そう思っていました。今でもその思いは基本的に変わってはいません。
しかし、これが病棟で浸透することは困難を極めました。
それもそのはずです、オムツの交換などで一度外してしまうと、元に戻すことは非常に困難、ベットの上にクッションやらタオルやらが散乱し、ごちゃごちゃしてしまうのです。
また、タオルは数日使用していると固くなってしまうため、定期的な交換が必要です。
どうしても痛みの訴えが強い方は、病棟の看護師さんのご理解とご協力をいただき、実施することができましたが、それには限界があるということに直面しました。
”ジェルトロン”に出会って5年
もっと簡単にラクな姿勢をとれる素材はないものか、、、
福祉機器の展示会でポジショニング用具を探しました。
そこで出会ったのが
㈱パシフィックウェーブ社 ジェルトロン商品 でした。
初めて触れたとき、
”これは何なんだろう??感触今までのものを全く違う、不思議な感覚!”
”優しいのにしっかりと支えてくれる”
この新しい感覚の素材に対する思いは私の中で消える事なく、それから毎年行われる展示会でブースにお邪魔し、いろいろお話を伺いました。
耐久性が高い(10年以上)
褥瘡対策に効果的
体圧分散性高く、かつ通気性抜群
お湯洗い可能で衛生的
他に類をみないその卓越した質感、性能を、年々確信を得るようになりました。
ジェルトロンに出会ってから5年目、代理店としてお取り扱いが実現しました。
介護を必要とされている方にも、一般の方にも
介護用品は、介護者を必要とされている方専用の商品、そう思っていませんか?
一般の方が使用して心地が良くないものは、
介護を要する方が使用したときに、長時間快適に使って頂くことは難しい
基本的に私共はそう考えています。
もちろん、一般の方、高齢者の方…それぞれに合ったある傾向はあります。
しかし、それ以上に、”心地よさ” ”好み”は、人それぞれ異なります。
「高齢だから」「介護が必要だから」〇〇が必要、という理由ではなく、個人差として理解します。
ジェルトロンは、一般の方から介護を必要とされる方まで、幅広い方々に快適な寝姿勢・座り姿勢のためにとても優れた商品です。 だからこそ、きめ細やかな調整をさせていただくことで、その性能が発揮されます。
お一人おひとりに合ったものをお届けしたい、そう願ってやみません。
すべての方の身体に合う万能なものは、残念ながらない、というのも現実です。
まずは、実際にお手にとっていただいて、ぜひ不思議な感触をぜひ感じていただきたいです。